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October 22, 2010

双申株式会社・鵜飼研究室共催「SBSビジネススクールを開催しました」

2010年10月16日(土)に、トータルゲームの開発会社である双申株式会社とともにSBSビジネススクールを、愛知学院大学日進キャンパス3105教室で、13時~17時30分の時間帯で開催いたしました。参加者は、社会人5名、学生6名の計11名でした。

このSBSビジネススクールは、双申株式会社がおよそ3年前から開催しているもので、本年度は2ヶ月に1回のペースで各種のビジネス・ゲームを実践するなかから内省を促す場を参加者に提供しています。私は、このスクールの立ち上げ時期に関わり、改めて今回より正式に共催という形で参加させていただくことにしました。

今回のビジネスゲームは、トータルゲーム製造業版(TG-E)です。進め方は、座席を抽選で決め、2人一組で対戦しました。私の相手は、愛知学院大学の3年生の学生でした。彼は、TG-E2回目で、先回は大きく出発の自己資本300円を大きく下回り、今回は失敗しないと期すものがあったようです。

さて、私の今回の経営方針は「答えは自分の中にあり、相手とともに活かされる」でした。特に意識したわけではなく、方針を決める段になり自然と思い浮かんだものを書き留めました。ただ、結果として、意識するとせざるとにかかわらず、相手と協力関係が築けないとこのゲームでは自分の自己資本をのばすことが出来ないだろうとの、今までの経験からの持論が、経営方針に大きく作用しているだろうことは推測できます。

時間の関係で7年分(7期分)で終了しましたが、自己資本は次のように推移しました(括弧内の数字は対戦相手の自己資本との平均です)。
スタート自己資本 300円
第1期 300円(311円)
第2期 335円(348円)
第3期 368円(381円)
第4期 385円(403円)
第5期 266円(353円)
第6期 300円(383円)
第7期 317円(396円)

今までの自分の成功体験を参考にするのではなく、やったことはないが試してみたいことをやろうと考えていました。2つのことを考えました。
一つは、1期は研究開発に没頭する。
もう一つは、1期の開始時点で、相当程度の借金をする。

今回、後者を選びました。200円の短期資金(金利20%。元金の返済はなく、毎期首に借入金の金利を返済するルール。)手元の現金が460円で運営を開始しました。ねらいは、相手の買い控えを思いとどまらせ、積極的な売買を促すことにありました。果たして結果は、相手は、市場が開拓された利点を理解してくれ、相乗効果が働き、双方の自己資本が増加していきました。

例外は、私に起こった5期の倉庫火災と製品盗難の同時発生です。一気に、自己資本の3分の1を失いました。さすがに5期は、集中力が切れてしまいました。しかし、ここで諦めては、少額といえ投資したお金が回収できません。平常心を失わず、時間はかかっても今までの戦略に間違いはないと信じて、4期までの運営の仕方を繰り返し実行しました。すると、自己資本が回復し、増加基調を取り戻しました。

振り返りから抽出できた気づきは、次のようなものです。
「スペースをつくる。自分がスペースになるべきだ。」「資金(お金)とモノの循環は、速い方がやはり良い。」「最初にリスクをとり、その後は分散を気遣う。」「平常心を維持できれば、逆境を耐え抜くことが出来る。」「目測による対話は重要だ。」

他の方の振り返りの中から参考になった気づきは、次のようなものです。
「相手を引き上げる力」「試練にも冷静に対処することが大切」「10期を見通した明確な戦略の必要あり」「売り時にもたつくと駄目」「悔しい」

「答えは自分の中にあり、相手とともに活かされる」この経営方針は、今回、妥当性が高かったようです。意図は、次のようなものです。いくらよいモノを自分が持っていても、活かされて初めて本当の価値に転化する。人は一人では何も出来ないので、人との関わりで初めて転化が実現する。

このような経営方針がでてきた背景には、将棋棋士の羽生善治名人の対戦相手と向き合うときの次のような姿勢を知ったからであると考えています。「実は将棋には闘争心はあまり必要ないと思っているんです。闘って相手を打ち負かそうなんて気持ちは全然必要ない。」「将棋の最後の方は組み合わせの問題なので、お互いにたくさんの組み合わせを残しておいた方がいいんです。」脳科学者の茂木健一郎は、この状況を「敵と味方で共有する資産みたいなもの」と喝破した。この一連の会話を知った(読んだ)時、市場経済の本質はここにあるのでは?と考えていました。

何度も何度もこのトータルゲームを体験してきました。その都度、私の他での経験や知識等との関係で内省が深くなってきています。ラベルでの気づきの共有が大きな作用をもたらしていると考えています。要約ラベルが絶えず体験とともにあり、次からそれらを参考にしたリファレンシャル・ラーニングが起こっていると理解しています。やりっぱなしは、良くないな・・・。今回、改めて、感じいりました。

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