10 posts categorized "日記・コラム・つぶやき"

January 10, 2016

東海三県地域おこし協力隊フォローアップ研修とコミュニティビジネス発展段階モデル

2016年1月22日、三重県熊野市にて開催される東海三県地域おこし協力隊フォローアップ研修の2日目に分科会をリードすることになった。リソースパーソンに、三重県多気町に家族で移住し活躍されている、西井 勢津子氏(株式会社地域資源バンクNIU代表取締役)をお招きし、「地域に[ビジネスの生態系]をつくろう~起業の種のつなぎ方~」と題しての3時間だ。分科会の呼び掛け文に、次のような一節を書かせていただいた。<アイデアは「想い醸成期」「共同学習期」「社会実験期」を辿ってカタチになる。地域での自活の鍵をビジネス生態系の視点から考える。>西井勢津子さんという先人に学び、話し合い、自分の身に置き換えて考え内省する時間とします。

Photo西井さんと私は、特定非営利活動法人起業支援ネットで、関戸美恵子さん(故人)より学びと刺激を得た。その起業支援ネットが基本に置いているのが、コミュニティーへの影響度(縦軸)と個人と事業の成長(横軸)の間でコミュニティビジネスの発展段階を考えるモデルだ(図参照)。フォローアップ研修のお話をいただき、地域おこし協力隊のロールモデルの一人になるだろうと考えたのが西井さん。フェースブックで活躍を知るにとどまったこの数年間だったが、乗り越える苦労はなくなっていないだろうが、西井さんは確実に周りの方々との協働で進化している様子であった。お願いしたところ、快くリソースパーソンとしての参加を引き受けていただけた。その西井さん、自身の成長を計る上で基本に置き、これかがあるから時間がかかっても焦らないとするのが、件の「コミュニティビジネス発展段階モデル」だという。私自身も問題提起者として、この発展段階モデルで受講する方々にフックをかけようと考えていたところであった。

関戸さんから得た学びは、日々の生活に根付いている。そして、自信となっている。68歳で逝ってしまった関戸さん。「ここまで全力で走ってやってきたんだから、後は頼んだよ!」との声がいまにも聞こえてきそうだ。大義を持って全力で駆け抜ける。その背中を追い続けたい。

当日、冒頭30分を私からの問題提起する構成を考えています。頭の整理として集めた実践事例から次のような気づきを得た。一部の概要部分のみ備忘として記す。

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シナリオ案
Ⅰ:ビジョニング(30分)・・・鵜飼
 1自分の成長を、コミュニティビジネス発展段階で考える(横軸)
 2将来の生業を、地域におけるビジネス生態系で考える(縦軸/事業展開期に相当)
 3西井勢津子さんの紹介

Ⅱ:先行者に学ぶ現実(60分)・・・西井さん

Ⅲ:参加者とのディスカッション(質疑応答含む)(45分)・・・鵜飼リード

Ⅳ:振り返り&示唆(45分)・・・参加者全員
 1問題提起者による総括
 2西井勢津子さん感想
 3ビジネスモデル・キャンバスを用いた自己発見(参加者個人ワーク)
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Ⅰ ビジョニング
1.問題提起
 思い立ったが吉日という諺がある。何かをしようという気持ちになったら、その日が吉日と思ってすぐに始めるのがよい。との意だ。では、起業ではどうか?特に、フランチャイジーとして開業するのではなく、自らの力で始める場合は?すぐに始めることができれば問題はないが、果たして・・・。
NPO法人起業支援ネットでは、成功したコミュニティビジネス(地域の問題や社会の問題をビジネスの手法を使って解決する事業)を分析した。そこから、ほとんどの起業家はいきなり事業を始めるのではなく、本格的に始める(上記の事業展開期)前に、3つの段階を経ていることが分かった。想い醸成期、共同学習期、社会実験期であり、この間に、起業家は、価値ある(社会に受け入れられる)事業にするためのトライ&エラーを繰り返しビジネスの質を高めていた。
もう一つ新規事業の立ち上げを左右する大きな要因がある。それは、ビジネス生態系(エコシステム)ともいうべき、起業を応援する環境だ。この環境は、新しいことを応援したり、成功している人がいるなどの風土であり、それを支える人と人の関係だ。
田舎(中山間地域等)では、都市とは違い、自然界のエコシステムは多様に存在していたとしても、社会や仕事を成り立たせる人間界のエコシステムは弱体化しているか、既に消失してしまっている可能性が高い。だから、新しいことを始めることは簡単ではなく、都市で起業するのとは異なる苦労が伴ってくる。ビジネス生態系(エコシステム)を応援しあう関係と考え、小さくとも仕事面で補完関係を結ぶことのできるビジネスを創造することが必須で、その際、ビジョンあるいは未来をデザインすることが地域の人の間での共通言語となる場合が多い。
中山間地域でビジネスの手法で「まちづくり」「地域再生」を実践し、うまくいっている事例を紹介する中から、ビジネス生態系(エコシステム)とコミュニティビジネス発展段階ごとの特徴を確認したい。
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2.事業展開期にある一般社団法人ノオト(兵庫県)
 ノオトの活動を一文で表すと「歴史地区の創造という地域再生戦略」
 人口減少、少子高齢化が進行する歴史地区(城下町、宿場町、集落等)を、地域の空き家と歴史文化を活かして再生する。
 各地の成功例を振り返ると、次のような構造が見えてきたという
●空家を活用することで、新たな事業の担い手としてUIターン者を呼び込む。(業種を決めて情報発信、それに向けて応募がある。その中から選定。)
●小さくとも産業クラスターが形成されてきた(相互に補完しあう関係が生じてきた)・・・空家の修復産業、観光産業、食文化産業、クラフト産業・・・篠山、集落丸山等のノオトが手掛けてきた地域は「観光」から入って移住が増える地域再生を行ってきたが、移住という切り口で入って結果的に観光に結びついているところもある。これは、地域の特性に応じて異なってくる。
●何もしなければ限界集落となり消滅したかもしれない地域が再生できた要因は、インクが関わるビークルの役割が大きい。ここでいうビークルとは、変化を誘発するような役割を果たすプレイヤー。ノオト代表の金野氏によれば、その「まちづくりビークルの要件」は次の5つで、まちづくりビークルは、プランニングの段階で「地域(コミュニティ)の未来を描く」。
 ① 地域(=コミュニティ)の有志たちが、
 ② 乗り合わせるビークル(株式会社、NPO等)を作って、
 ③ 地域に認知されながら、
 ④ 自分たちの責任で事業を展開する。
 ⑤ そのビークルには外部者が乗っているほうがよい。
《考察》
イ)ノオトは歴史地区の創造としての地域再生戦略の(大手資本とは異なる)ローカル主体のビジネスモデルを構築した。その特徴は、勝利の方程式にあるように、地域のリソースとプレイヤーに焦点を当てた〔空間+食文化+生活文化〕一体的開発戦略。
ロ)自然発生的にはこの一体的開発とはならなかったという事実に注目すべきだ。よって、より重要なのは、「まちづくりビークル」の存在とその形成に至るプロセスだ。ノオトはビークルの提案者であり、外部者としての搭乗者である。
ハ)事業展開期にあるノオトが創造したのは中山間地域のビジネス生態系(エコシステム)に他ならない。ノオト金野氏による図は、地域おこし協力隊を終えた方々が地域で「はたらく」あり方を示している。皆さんは(地域おこし協力隊の現役の方々は)、ビークルか?プレイヤーか?そして、自分たちのリソース(発見した価値ある資源)は何か?孤立していては活かされないし、地域を活かせない。つながりの中で、補完関係できる「皆さんのしごと」とは何か?自分たちの地域の現状は?そして、自分ができること、やりたいこと、求められていることは?
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3.共同学習期にある一般社団法人インク(岐阜県)
 世界文化遺産・美濃和紙の里である岐阜県美濃市蕨地区を拠点に活動するインク。このインクの活動を一文で表すと「農山村の人材育成と地域に貢献する里山インキュベーター」。
《考察》
イ)ノオトの用語を借りれば、インクは「まちづくりビークル」だ。その一方で、インクは社会的事業を担うコミュニティビジネネスの起業であることも事実だ。
ロ)着想から数えれば2年を超えるインクは、想い醸成期での構想が共同学習期の2年目で通用しないことがわかり、通用しない要因が地元からの信頼の不足であることが判明し、信頼関係構築のプロジェクトを先行して実施するアクションプランを考えた(あくまでもこれは事後的に判断できることであるが・・・)。
ハ)インク顧問の嵯峨教授が示す新事業構想とアプローチ方法は本当に通用するのか?3年目も資金を必要としないプログラムでの共同学習が続くだろう。
ニ)インクが共同学習期で辿り着いた考え「多様な起業があって良い」は、現実に即した結論だ。起業リスクの大小はあるものの、事業化に向けてはいずれの起業でも社会実験を避けてはいけない。
ホ)社会実験期とは具体的に何か?地域資源リソースとして何を見出したのか?そこに至るまでにどのようなマインドの変化があったか?そして、必要となるスキルは?世帯としての収支は?
ヘ)名古屋から多気町に移住し起業した「西井勢津子さん」より、<社会実験期にある㈱地域資源バンクNIU>の実際について伺おう。

Ⅱ 先行者に学ぶ現実(60分)~社会実験期にある㈱地域資源バンクNIU
Ⅲ 参加者とのディスカッション(質疑応答含む)(45分~60分)
Ⅳ 振り返り&示唆(45分~30分)
 1問題提起者による総括
 2ビジネスモデル・キャンバスを用いた自己発見(参加者個人ワーク)

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November 06, 2015

看護部長クラスの方々から頂いた講義評価結果を振り返る(2015年度)

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「公益社団法人 愛知県看護協会」のサードレベル研修で、幸いにも講師を務めさせていただいている。私の担当は、毎年6月の起業論だ。看護業界で起業?と思われがちであるが、看護部長、総師長クラスが参加するサードレベル研修では、医療業界を取り巻く各種の環境変化を踏まえた医療機関の「新規事業」や看護師等の「独立創業」が切実なものとなっているのだ。

愛知学院大学にも歯科領域の総合病院があり、また、看護師でもある社会人学生が起業したこともあり、私にとっても大変身近な領域のテーマです。

私の担当する起業論の対になるのが、起業された看護関係者による起業家講義。そこで、私は、コミュニティビジネスの起業事例(看護師の方の独立創業を中心に)、経営感覚の体験(意思決定とお金の巡りの関係を体感する)、新アイデア創出のための思考プロセスと思考法(未来デザイン考程を中心に)を3時間の中で実践するカリキュラムを組んでいる。本年は、協会のほうより要請があったNPO論につながる話題提供も加えて構成した。また、昨年度の反省を踏まえ、共同学習の要素を取り入れた。そして、比重は、事前の予習や準備ではなく、当日の3時間とその後の自宅学習に置いた。

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果たして、結果は?2つの映像データをご確認いただくと、お陰様で総じて高い評価をいただけた。とりわけ「講義内容の理解」、「自身の組織に対する新しい考え方、発想が得られる」、「看護管理実践に役立つ」で昨年度より評価が高まり、その結果であろうか「自分の努力、受講態度、学修結果等を総合した自己評価も」大きく上昇した。ホッと胸をなでおろした。

以下は、自由記述の回答です。「ビジネスゲームの学習は経営について考えることにつながりました。」「演習が興味深く、発想の転換につながった」「とても楽しい、参考になる講義でした。時間がもっとあるといいなと思いました。」「系統的にまとめられた分かりやすい講義でした」「もっと時間をかけて学んでみたい」「体験学習だったので分かりやすく、理解できた(ビジネスゲーム、未来デザイン等)」「一日かけてワークシートの作業をしたいと思った」「新しい発想の仕方が分かって大変良かったです」「最後のワークは自分の発想の無さに辛かった」

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October 10, 2014

クラシックピアニスト佐藤由美・ゆみのすけ後援会ニューズレターに投稿しました(第2号)

「いのちありて」

9月初旬、<ゆみのすけ>が「愛知からの音便り」と題するコンサートで、被災地である茨城県高萩市、宮城県東松島市、石巻市を訪れました。これは<ゆみのすけ>が先の大震災を機に制作した『東日本大震災 復興への祈り』の収益金を全額充て、続けている活動です。

被災地の復興活動に関わるには、相当な「覚悟」が必要です。なぜなら、新たな「未来を築く」プロセスに参加し、歯車として一つの役割を担うということでもあるからです。だからこそ人は、自分に何ができるかを逡巡し、加わるカタチを見つけ、実働とともに生きる意味を問い直し、覚醒するのでしょう。非日常から日常にもどった後、彼らは元気を与えるマントを纏ったように柔軟になり強くもなっています。

そしてもう一つ。「死」という現実を直視することになるからです。私の手元に昭和47年に自費出版された一冊の本があります。『いのちありて』と題するこの手記に、「生は難き、死は易し」という一節が出てきます。大病を乗り越えた著者が、「戦後人命の尊重が叫ばれているにもかかわらず、人の命をあやめ、己の命を断つ人が少なくない」世を憂い、「命を軽んじ何の人生があろうか」との思いから記しています。天災による死はこれとは異なるものの、かえって、この手記で問う「悪戦苦闘を重ねる『生』」という本質とそれを意識できる幸せを噛み締めさせてくれます。

そんな<ゆみのすけ>に包まれた被災地の方々は、「<ゆみのすけ>魂の治療処」で回生(かいせい)への歩を強めたことを期待しましょう。11月11日には、<ゆみのすけ>が当地にてお目見えします。多くの方と電気文化会館ザ・コンサートホールにてお会いできることを楽しみにしています。

文:鵜飼宏成

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September 11, 2014

看護部長クラスの方々から頂いた講義評価結果を振り返る(2014年度)

2014_3「公益社団法人 愛知県看護協会」のサードレベル研修で、幸いにも講師を務めさせていただいている。私の担当は、毎年6月の起業論だ。看護業界で起業?と思われがちであるが、看護部長、総師長クラスが参加するサードレベル研修では、医療業界を取り巻く各種の環境変化を踏まえた医療機関の「新規事業」や看護師等の「独立創業」が切実なものとなっているのだ。

愛知学院大学にも歯科領域の総合病院があり、また、看護師でもある社会人学生が起業したこともあり、私にとっても大変身近な領域のテーマです。

私の担当する起業論の対になるのが、起業された看護関係者による起業家講義。そこで、私は、コミュニティビジネスの起業事例(看護師の方の独立創業を中心に)、経営感覚の体験(意思決定とお金の巡りの関係を体感する)、新アイデア創出のための思考プロセスと思考法(未来デザイン考程を中心に)を3時間の中で実践するカリキュラムを組んでいる。本年は、協会のほうより要請があったNPO論につながる話題提供も加えて構成した。また、比重は、事前の予習や準備ではなく、当日の3時間とその後の自宅学習に置く。

2014_2_3果たして、結果は?先日受け取った講義評価をスキャンして、掲げました。ある意味、看護の現場とかけ離れた講義であり毎年反応が気になるところ。昨年も同じアンケート調査項目であり、比較してみると、全ての項目で改善できた。ホッとしている。

他方で、どちらともいえない以上(3以上の3・4・5評価)が、概ね満足されていると考えてみると、2の回答の項目が注目される。設問2(私はこの科目について、講師への質問、グループワークへの参加など積極的に取り組んだ)と設問3(講義の難易度は適切であったり内容が理解できた)で僅かであるが2の回答が見受けられる。これはグループワーク型で相互支援型の学修スタイルを導入することで改善できると考えている。次年度に向けた課題としたい。

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July 30, 2014

『愛知学院大学だより』2014年8月1日号に「地域連携センター」に関する所感が掲載

愛知学院大学在学生の保護者(後援会)向けの新聞『愛知学院大学だより』。地域連携センター所長としての所感を掲載していただきました。成果はまだまだ、これからです。所信表明でもあります。
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タイトル
地域連携センター 名城公園キャンパスに開設

 愛知学院大学は、2年後の創立140周年を視野に、新たな飛躍を目指し「教育で選ばれる大学」と「地域のための大学」の2つの指針を打ち出しました。「地域連携センター」は、このような中、名城公園キャンパスの開設とともにスタートしました。紙面をお借りし、大学が地域連携センター(以下、連携センター)を設立するに至った背景、連携センターの狙いと事業について説明させていただきます。

直接的社会貢献を大学「第三の使命」とする時代に突入!

 平成17年1月に文部科学省中央教育審議会は、「我が国の高等教育の将来像」と題する答申を発表しました。その中で、国際協力、公開講座、産学官連携等を通じたより直接的な社会貢献の必要性の高まりを反映し、大学「第三の使命」として「社会貢献」を位置づけました。
 政府が策定した「第2期教育振興基本計画」(期間:平成25~29年度)では、「1.社会を生き抜く力の養成」「2.未来への飛躍を実現する人材の養成」「3.学びのセーフティネットの構築」「4.絆づくりと活力あるコミュニティの形成」といった、教育再生のための4つの基本的方向性が示されています。ここでも、4.にて、大学が「地(知)の拠点」となって活力ある地域を再生させていく主体として位置づけられています。
 当然のことながら、今まで大学が担ってきた「教育」や「研究」はそれ自体が長期的観点からの社会貢献です。我が国を取り巻く危機的な状況を回避するためには、それだけでは不十分なようです。大学は組織を挙げそして他団体と協力し、変革推進の担い手として行動する時代になったと自覚すべきでしょう。

個人中心に進んできた直接的な社会貢献活動

 本学の直接的な社会貢献活動の現状を、入手できる最新調査に基づき確認してみます。地(知)の拠点を「学」と「研究」の2領域に分けてみました。
 社会人向け「学」の代表は生涯学習事業です。公開講座700人(年2回)、開放講座1,100人(通年)、モーニングセミナー3,500人(通年)で、他の公開セミナーを含めると5,500人を超える社会人の方々の学び舎となっています(平成25年度)。この規模は、愛知学長懇話会参加大学の中でもトップクラスです。
 また、教員個人に行った調査に基づき、3つの視点から「研究」成果の普及についてみてみると次のことが分かりました。①地域との共同研究数(地域社会、一般社会へのシンクタンク機能)「81件」、②地域への研究成果の還元状況(「知識・技能の提供」及び「イノベーションの支援」)「65件」、③地域の学校教育への支援を行う教員数「93人」(平成24年度調査)。講師以上の専任教員が約450人であることを考えると、本学教員の社会貢献に対する積極的な姿勢が窺えます。

組織的なサポート・マネジメント・システムが欠かせない

 他方で、組織的な対応が課題でもあります。今までの成果は、どちらかといえば教職員の「個」の力に支えられたものでした。しかし、地域社会からの要請は、「組織」としての企画提案型の対応を求めています。
 図1をご覧ください(→「fg.1.pdf」をダウンロード)。これは、連携センター設立に当たり産学官民連携における本学の役割と問題の所在を整理したものです。本学は3種の「知」の実現に貢献できると同時に、連携の現場でオリジナルな「人材育成の場」を創出できる可能性を持っています。ところが、そのためには、本学の経営資源を社会のニーズと結びつけ、学びの場を設計する「サポート・マネジメント・システム」が欠かせません。
 連携センターは、このシステム構築に向け、コーディネート、プロジェクト・マネジメント、実践学習の立案・連携支援等を整備していきます。連携センターが介在することによって、より多面的で新しい連携と事業展開ができるようになります。

学生の成長と地域の発展を一体的に目指す

 連携センターは、「自律的で持続可能な地域社会の形成」を理念に掲げ、その実現のため学び舎の特徴を活かし「コミュニティ・ラーニング力UP~地域活力の源泉づくり~」をコンセプトに事業を展開しています。
 事業は次の3つの領域に分かれます。①要望にこたえ地域や企業・団体等の問題を解決する「コーディネート事業」。②地域のあり方を自ら決定し実践する「地域振興人材育成事業」。③地域連携学を体系化する「研究事業」。
 4月の開設以来、包括協定を結ぶ日進市(平成22年度締結)、名古屋市北区(同25年度締結)と隔週で共同研究を行い、その中で明らかとなった課題を克服するプロジェクトを企画、推進しています。
 次年度からは、このプロジェクトが、学生、社会人が一緒に学ぶ実践学習の「こと」と「場」になります。愛学生であれば、所属学部は問わず履修できる自由選択科目として展開することを予定しています。学生にとっては、社会課題を解決する現場に立会い、変わる瞬間を経験し、思いやりの意味を知り、内面から変化する機会となるはずです。
 「地域のための大学」として考え行動することが、「教育で選ばれる大学」の強みの一つとなる。そう唱えていただけるよう連携センターは努力してまいります。

文:地域連携センター所長・鵜飼宏成

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July 29, 2014

クラシックピアニスト佐藤由美・ゆみのすけ後援会ニューズレターに投稿しました

初めての経験で、初めての投稿。今までとは大きく異なる方々に向けた呼びかけ。緊張しました。でも、ここ数か月で経験したことをまとめる機会ともいえます。リクエストに感謝。

(タイトル)ゆみのすけ後援会は<『魂』の治療処>への扉

 はじめまして。「佐藤由美・ゆみのすけ後援会」会長の鵜飼です。日頃は、大学にて人材育成に専心しております。機会をいただきましたので、会報創刊にあたり、ゆみのすけ後援会への想いをお伝えしたいと思います。
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 「生涯現役社会はすでに始まっています」と聞いてどんな印象を持たれますか?「え~!」との声が聞こえてきそうですね。今の国のカタチから推定すると、生涯現役は避けることができないライフスタイルです。そこで、生涯現役社会を嘆くのではなく、「一人ひとりが青春を謳歌できる育成期間が続く」と考え直してみませんか?
ある詩人が『青春(Youth)』と題する詩を詠んでいます。そこにはこんな一節があります。「青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。・・・『人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる』『人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる』『希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる』・・・」(サミエル・ウルマン作)
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 「でも・・・」との声も聞こえてきました。そう、「疑惑、恐怖、失望・・・、人は決して強い存在ではない」と私も思います。人には、衣食住を確保し「身体の栄養」を満たすだけでなく、「心の栄養」を満たす場が欠かせません。佐藤由美が奏でる物語や時空間は、古典に親しむ場所を超えて、私たち『魂』の治療処です。魂が響きあい調子を整える保育器。佐藤由美はその入り口です。
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 だから、ゆみのすけ後援会は<『魂』の治療処>への扉なのです。私たち一人ひとりの手が多くの人の手と繋がり広がっていくことが、生涯現役社会のセイフティーネット(安全網)になるはずです。すこぶる心地よい網であることは疑う余地はありません。

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February 01, 2014

看護部長クラスの方々から頂いた講義評価結果を振り返る

1公益社団法人 愛知県看護協会」のサードレベル研修で、幸いにも講師を務めさせていただいている。私の担当は、毎年6月の起業論だ。看護業界で起業?と思われがちであるが、看護部長、総師長クラスが参加するサードレベル研修では、医療業界を取り巻く各種の環境変化を踏まえた医療機関の「新規事業」や看護師等の「独立創業」が切実なものとなっているのだ。

私の担当する起業論の対になるのが、起業された看護関係者による起業家講義。そこで、私は、コミュニティビジネスの起業事例(看護師の方の独立創業を中心に)、経営感覚の体験(意思決定とお金の巡りの関係を体感する)、新アイデア創出のための思考プロセスと思考法(未来デザイン考程を中心に)を3時間の中で実践するカリキュラムを組んでいる。そして、比重は、事前の予習や準備ではなく、当日の3時間とその後の自宅学習に置く。

果たして、結果は?先日受け取った講義評価をスキャンして、掲げました。ある意味、看護の現場とかけ離れた講義であり毎年反応が気になるところ。どちらともいえない以上(3以上の3・4・5評価)が、概ね満足されていると考えてみると、2の回答の項目が注目される。設問1と設問2で2が多いのは講義の設計上の問題であり、順当な回答だろう。その一方で、設問5の要点の分かりやすさ、設問9の理解度と講義スピードの関係で2がわずかでもいらっしゃる点は、要点の振り返り方を工夫することで解消されると考えている。次年度の課題だろう。

2自由記述では、次のようなご指摘をいただいた。そのまま紹介したい。
・起業の思考プロセスを事例演習を体験でき、わかりやすかった。
・大変勉強になりました。有難うございました。
・理念を設定する過程、自分の考えを整理するのに役立つ方法であった。
・自分たちが考えることができる講義内容でした。
・講師の先生も仰っておられましたが、時間的には無理があったが、実践的で理解できたと思います。
・聞き取りやすい言葉、分かりやすい講義展開、時間が不足
・経営は難しい。人件費は大きくウェイトを占めている。

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October 25, 2010

「生活の質」のテーマでの学生とのディスカッションを通じて

2年生のゼミ生は、秋学期は12月18日(土)のゼミ対抗の討論に参加すべく、3つのテーマに分かれ調査、検討を進めている(各テーマ1チームずつ割り当て)。2010年10月20日の2年生ゼミでの会話を通じ気づいたこと書き留めておきたい。3つのテーマとは、「ケータイ業界」「コンビニ業界」「大学キャンパス立地」である。

今まで学生達は、それぞれにテーマで現状把握のための調査(「媒体」「よく知っている人」「観察」「自分の経験」の4種類の情報源に当たり調べている)を行ってきた。調査した内容の是非を問う評価軸として、あえて抽象的ではあるが、いずれの商品(製品・サービス)にも共通の目標であると考えられる「生活の質」を置くこととした。しかし、生活の質は多義的である。そこで、学生たち自身で、生活の質を「定義」することとした。1回目は学生自身で行い、2回目は教員が入り全体討論し、集約し定義化する部分を学生自身で遂行した。以下は、これらのことが前提となった記述である。

「生活の質」について、学生たちは議論を通じゼミとしての考え方をまとめてきた。私としては、内容ではなく、16名のゼミ生全員で検討し、統一見解にいたり、文書化できたことを評価したい。今回のゼミでは、その生活の質の考え方を理想形と仮定し、それぞぞれのテーマの現状把握の結果分かってきた実態と理想形のギャップを明らかにしようと試みた。このギャップが、検討を先に進めるための「問題の所在」になると示唆した。

そもそもなぜ「生活の質」を学生に考えさせたかといえば、どの業界にせよ、エンドユーザー(生活者)を対象とする事業活動の究極的な目的は、ユーザーの生活の質の向上にあるからだ。ゆえに、Deliverablesが問われなければならない。すなわち、当該事業の商品(製品・サービス)だからこそもたらすことができる何かが、生活の質向上なのだ。向上部分を理解するためにも、基点となる「生活の質」の考え方が明確でないといけない。

今回、学生たちがまとめた考え方は正解ではなくとも、物事を考える出発の仮説としては、十分な役割を果たす。ある意味、よりよい成果を生み出すための触媒だ。今回のゼミを通じ、コンビニ業界、ケータイ業界のそれぞれのファシリテーションを行う中で、面白いファクト・ファインディングと思われること(あっ、そうなんだと気づいたこと)があった。

■ケータイ業界■
ケータイの進化で人の生活が規定されてきている。つまり、ケータイによって、ライフスタイルが変化し、それにともない生活の質の中身も変化している。選択の自由という観点からいえば、受け身的な社会で、きわめて不自由な社会になっている可能性が高い。しかし、現実には、多くの学生(多くの人)が、この状態に疑問を抱かず受け入れている。彼らにとっては、不自由さは感じておらず、むしろ「便利さ」のみを追求する状態だ。

本当に、ケータイは人の行動の自由度を増すのか?と学生に問いかけたところ、ケータイで節約した時間を、ケータイのゲームやネット接続で消費してしまっており、結局時間をつぶすことをケータイで行っている、と回答してきた。では、電子ブックを読むか?と問いかけたら、しばらく考え、恐らく読むだろうとの答え(注1)(注2)。
(注1)読書週間を前に行われた読売新聞による世論調査では、電子書籍が「読まれる」が6割<出典:2010年10月24日付読売新聞>であることを考えると、学生の回答は妥当性が高い。
(注2)インターネットは、ケータイからの接続やツイッターの普及もあり、ようやく人と人をつなげる「ソーシャルメディア」となってきた。2010年10月24日付の日本経済新聞の『今を読み解く』で、明治学院大学教授の宮田先生はこのように、嘘の評判、排除が課題であるものの、「自分ブランド」作りが広がっている現状を指摘している。これは、(注1)の受身的なユーザー像とは異なる能動的なユーザー像を示している。

となったら、冒頭の言葉に戻るが、「ケータイが生活を規定している」ことを肯定しても良いのかもしれない。とするなら、受け身的な生活スタイルと、それに伴う生活の質があり、それを支える重要なファクターの一つがケータイであるという観点から、ケータイ各社(ドコモ、au、ソフトバンク)を比べてみよう。何が違うのか?孫正義という人物の凄さが見えてくるかもしれない。他方、ケータイを通じて「便利さが不自由」という理解が進み、生活の質の再定義に学生が動くかもしれない。結論はどうであれ、学生が導き出す答えを楽しみにしている。

●コンビニ業界●
コンビニ業界に係る論題は「コンビニエンスストアの経営戦略比較」である。しかし、他業態と比較した場合の特徴といった基本的な認識なくしては、コンビニエンスストア各社間の経営戦略比較は意味がないと考えた。そこで、本題に入る前に、コンビニエンスストアと食料品スーパー(ストア)との違いを理解することから検討を始めた。具体的には、「コンビニエンスストアと食料品スーパーが等距離にあり、同じ銘柄の商品を購入する場合、どちらを選ぶか」という問からスタートした。コンビニ派とスーパー派に自然と分かれた。スーパー派は価格が安いからと主張。でも、コンビニ派は、高くてもコンビニというのみで、なかなかスーパー派が納得するような意見を言えずにいた。

その上で、私は「コンビニエンスストアは何を売っているのか?」との問を投げかけた。コンビニエンスストアは、あまりにも普通にあり、日常生活に溶け込んでいるがため、ほとんどの学生が意識せず利用している。私の内省では、エンドユーザーが欲するジョブは、まさに「コンビニエンス」にある。手軽さ、便利さ、いつでもどこでも・・・。価格の高さは、その付加価値分だろうか。

このような「問」を学生に発した際、私の脳裏には2年前にバーチャルカンパニーを通じ出会ったある企業経営者の「問」があった。それは「エンドユーザー向けに営まれているビジネスで『業態』は何を意味するのか?」である。学生は「サービスの提供方法」と即答した。社長の質問の意図と一致していたようで、その学生はいたく気に入られていたことを思い出す。果たして、今年の学生は、どのような考え方を打ち出してくるか。楽しみだ。

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February 16, 2010

人の成長が起点。私が人にこだわる理由。

大学入試広報の仕事の一環で、取材を受ける機会を得た。以下は、「研究テーマ・取り組みの内容」、「専門分野に対する想い」等の質問に用意したメモである。思いつくままに書きなぐった感は否めないが、今の私の素直な気持ちが出ているともいえる。ご笑読いただければ幸いである。

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研究テーマは、アントレプレナーシップ教育あるいはアントレプレナー育成。アントレプレナーとは起業家もしくは企業内起業家。私の仕事は、新しい事を起こす人に寄り添い、起こすプロセスを支援。心理面、事業内容面、思考のプロセス、マッチング等、多面的な領域にわたる支援。結局、人が育つ場のあり方と支援方法を研究している。教育機関にいながら、「教えない起業家教育」を実現するための研究を、日々考え、試し、発見し、考え、修正し、また考え、試し、発見し・・・・・の繰り返し。

最近、やっと今まで見えていなかったことが見えるようになってきた。教育の場は、学徒、内外の支援者による関係性の網(ウェブ)だ。点と点を行き交う情報が、その場にいる人の想いと一体化していると教えなくても自立的に人は育つ。でも、人が一体化できない問題を抱えていると情報がうまく流れない。問題を取り除くヒントを与え、見守り、応援し続けることが、教えない起業家教育の本質かもしれない。その問題、情報が流れないように壁となっているものが見えるようになったと言ってもよいだろう。

先日、従姉の歯科医(開業医)と話していて自分の特長に改めて気付いた。ちなみに彼女の医院、予約が1カ月先まで埋まってしまうほどの人気。自分のやりたいように考え、実践した結果である。そんな彼女が「経営って、教えてもらうものなのだろうか?」と私に尋ねたことがある。彼女の本音は「私はよくよく考え、信念を持って取り組んできた。私の周りの人たちは、成功する経営を教えてもらおうとしている。経営を最初から教えてもらおうとしている人たちは、よくよく考えていない。そもそも、誰にでも通用する経営ってないんじゃないの・・・?」である。

そんな問に対し、私は「同じ技術を修得しても、育ちも人生観も違う人が全く同じ経営を行うことができると考えるのには無理がある。ましてや、営む場所が異なれば環境の要因も異なる。だから、人に寄り添うことが基本だ。僕は人を見ている。」と返答した。この続きを言えば、「人の関心や特徴に注意し、本来その人に備わっているであろう想いや技を引き出していく。そして、他と結びつき進化するよう支援する。教えるのではない。」

では、なぜ、私は人にこだわるのか?変えることができるのは未来だけ。未来を変えることができるのは人。企業等の組織も働く人の成長とともに成長する。企業が成長するから人が成長するわけではない。同じように、未来が成長するから人が成長するわけではない。人の成長が起点である。

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February 07, 2010

2種類のネットワークの意味を自分に引き寄せ考えてみると・・・

『起業家の本質(For Entrepreneurs Only: Success Strategies for Anyone Starting or Growing a Business)』(板庇明・訳、2006年、英治出版刊)という本がある。私は、旧訳の『起業家秘伝』(CES 起業家育成チーム訳、1996年、一世出版刊)のころから、この本よりアントレプレナーシップ教育や支援に向けてのヒントを得てきた。著者は、全米で最も優れた起業家を表彰する「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」の生涯業績部門賞を1992年にし、「起業家の殿堂」に加わるウィルソン・ハーレルである。

ハーレルの言葉に「恐怖のクラブへようこそ」というものがある。ハーレルは、「恐怖とは起業家が予期したり、のがれたりすることができないもの」で、「(恐怖は)意思決定をするときに襲ってくる」。この恐怖を引き起こすのは、「金銭欲」や「失敗への恐れ」ではなく、「この世界に自分の印を記したい、自分の足跡を時の砂の上の残したい、という欲求」であり、「本当に恐れるのは、自分たちが単なる大衆の一員となり、人々から忘れ去られてしまうこと」ではないかと述べている。

私も小さな経験ながら、1999年にビジネスパートナーと創業した経験を持つ。当時の事業内容は別に譲るとして、「今この決断を下してよいのか?他に選択肢はないのか?」等の自問自答をしていた。確かに「恐怖」心と向き合っていたといえるだろう。そのような時、自分の判断を信じ、かつ走りながら機動的に修正することが欠かせなかったように思う。

現在、縁あって大学で研究する機会を得、アントレプレナーシップに関する先行研究をリビューする中から、この種の恐怖に向き合うために必要なネットワークがあると思えるようになった。もちろん、正解を得るためのネットワークではない。「絶えず自分自身を見直し、変化に対応できるようにするためのネットワーク」と言え、ネットワークへ関わる者の意識次第で、有効に働くことも全く有効でない場合もある。

金井壽宏は、『企業者ネットワーキングの世界』(1994年、白桃書房刊)で「フォーラム型」と「ダイアローグ型」の2種類のネットワークの存在を明らかにした。フォーラム型は、起業家にとり「人とのつながりを広げるためのツール」であり、参加者の便益は「起業家活動に必要な情報、資源、支援へのアクセスと思いがけない意外な発想やアイデアを広く得ること」である。ダイアローグ型は、起業家にとり「ほかでは(社内でも)しゃべれないことを深く共有し合う場」であり、参加者の便益は「起業家としての共通の懸念について同輩と深く対話すること」である。金井壽宏は、調査した米国の地域にフォーラム型とダイアローグ型のネットワーキング組織が複数存在し、アントレプレナーは多重に参加していることを明らかにしている。

起業家に関わるネットワークやネットワーキング組織が、文化特性をはなれて普遍性を持つかの結論は出されていないものの、私の経験に置き換えて言えば、起業家にとってのフォーラム型とダイアローグ型のネットワークは、普遍性のあるものと思っている。私自身は、起業家的な活動が求められる者すべてにこの2種類のネットワークを意識することが重要との立場をとる。

2月に入り、立て続けに「中部財界セミナー」「名古屋産業人クラブ」のイベントに参加する機会を得た。これら2つは、「フォーラム型ネットワーク」であり、実際に参加してみて、「人とのつながりを広げるためのツール」であり、「起業家活動に必要な情報、資源、支援へのアクセスと思いがけない意外な発想やアイデアを広く得ること」が実際に機能している現場に立ち会った。商品開発等の連携を通じた成果だけが成果ではなく、新たな気づきを得て自分自身の今までの方法を見直していくことも成果である。ちなみに、今回中部財界セミナーに参加してみて、私は。異業種で刺激しあい、解決策を模索するべき低酸素型社会の実現に向けて、今どのような考え方をし、何を成さねばならないかのヒントいただけたと思っている。

他方、私は「経営品格塾」というネットワークに参加している。参加者は、起業家、社会起業家が中心であり、月に1回は必ず集まり話し合い、時には合宿も開いている。これはどちらかと言えばダイアローグ型のネットワークであり、私自身の「ほかでは(社内でも)しゃべれないことを深く共有し合う場」になっている。もちろんフォーラム型の要素もあり、未来デザインのヒントを得ている。参加すると、いつも元気になっている不思議なネットワークである。通念と異なる視点で物事を捉える集団であるがゆえに、安らぎと刺激の両方をいただけているのだと確信している。

フォーラム型ネットワークとダイアログ型ネットワーク。改めて考えると非常に重要な要素を秘めている。「人は一人では生きていくことはできない」がゆえに、関わりの中で「生かされている」ということを改めて思う。

ここ数年、大学における起業家教育手法の開発と実践が中心になり、視野が狭くなっていた。こんな時には、積極的にフォーラム型ネットワークに加わることに意義がある。

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